国東クリーブガーデンへレモンオリーブオイル搾油見学


おおいた国東(くにさき)でセミナーをさせていただいたご縁で、先日オリーブの搾油を見せてもらいに行ってきました。実は大分県は小豆島に次ぐ規模のオリーブ生産地なんですよ。

オリーブ畑は以前同じ国東の河野農園さんにお邪魔したことがありますが収穫x搾油期ははじめて。

大分空港から車で15分ほど、海につき出た国東半島に38ヘクタールのオリーブ畑「国東クリーブガーデン」が。今整備している側をあわせると九州最大規模になるようです。

オリーブなのにクリーブ?と思いますよね。
九州、国東のQ、クオリティのQなどをあわせた造語だそうで印象に残ります。

現在こちらではイタリアからの5品種を栽培されているとのこと。
台風などの影響もあり、去年より収穫量は少ないようです。

9月中旬よりグリーンオリーブで搾るピリリと辛味のある早摘みオイル、10月末~11月には紫に熟した果実も混ぜた少しマイルドなオイルを搾油しています。
※オリーブオイルの辛味、苦みはポリフェノールの現わす評価ポイントです

前回お味見させていただいた去年のかぼすオリーブオイルが爽やかな香り、レモンと違った優しい味わいで美味しかったのです。
タイミングが合えばその搾油を見学にとお願いしていたのですが、やはり自然のものなので日程調整が難しく国産レモンの日に立ち会わせていただきました。

朝早くから近隣のボランティアの方をはじめ皆でオリーブを手摘み収穫。
傷物などの選別作業をして昼前くらいから洗浄、搾油機への投入がはじまっていました。


11月に入り、いろいろな九州の果実との組み合わせを試作中とのこと。
青いレモンは熊本から。

搾油所に入るとレモンの香りが!


かぼすやレモンは黄色く塾す前の青いものがいい香りが出るけど、オリーブ収穫とタイミングがなかなか合わなくて難しいとか、いろいろ試行錯誤がある様子。

レモンも丸ごとだと機械に流れないとか、半解凍を使うと練り込み時の温度が低くなりすぎるなど現場で見聞きするのは本当に勉強になります。

フレーバーオイルはオリーブの実と果実を一緒に練り込み、オイルをとります。

ちなみにオリーブはそのまま搾ってもオイルは出ません。
よ~く練り込んで細胞壁を壊してはじめてオイルを搾りだすことができます。
その際の時間や温度管理も大事。
こちらは非加熱でしたが、場合によってはコールドプレスの範囲内でほんのり温めて調整することもあります。

練り込み機も今は完全密閉でなるべく酸化しないように行いますが、今回特別に蓋を開けて中を見せてくださいました。上の写真の薄い紫色のペーストです。熟したオリーブの色が勝っていますがレモンも粉砕されて混ざっているのでいい香りです。


1時間強くらいすると……緑がかったオイルがたらたらと出ていました!
わ~やっぱり感動です。

搾油中も蛇口とキャップのところにはラップでガードしていましたが、
外してしゅしゅっとテイスティングカップに注いでくださいました!!

搾りたて国産レモンオリーブオイルで乾杯です。


わ~、レモンの爽やかな香り!!
かぼすと違い口に含むとビターな感じが結構がつんと来ました。
カットしたレモンの白いワタ部分からの苦み成分なのかなと思いますが、
これも入れるタイミングやサイズ、練り込み時間などでも変わる可能性は大です。
はじめての試み、やってみないと分からないですね。

ほろ苦いリキュールとか山菜好きな方は好きそう。
チョコレートやスイーツとあわせたら面白そうです。

ちなみに200キロのオリーブを投入して摂れるオイルは20Lないくらいの搾油率10%弱。
貴重な自然の恵みですね。

惜しみなく見せていただいて感謝です。
大変貴重で希少な和のオリーブオイル、機会があれば是非ご賞味いただきたいです!
とても清らかで優しい味わいのものが多く、癖も強すぎず和食にも合わせやすいですよ。

国東クリーブガーデン
https://qlivegarden.com/

ちょうど搾りたて新物オイルが楽しめるのは今です!(国産、欧州など)
南半球のオイルは初夏くらいの搾油です。

金田油店にもイタリアからと小豆島からの新物オイルが順次発売となっています。

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