さて中部イタリアンディナーです。
そもそも中部と言っても範囲は広く、日本だからこそできる括り方。
今でこそナポリピッツァやシチリア料理店など地方別のお店も増えて
きましたけどね。
エミリア・ロマーニャ州からはパルマ産生ハム、カルチョーフィのオイル漬け、
パルミジャーノレッジャーノチーズ、ラザーニャをはじめ手打ちパスタ類。
ミックスビーンズはウンブリアから。
サルティンボッカとアマトリチャーナはローマのメニューですが、
使うブカティーニという穴開きパスタはお隣アブルッツォ州から。
トスカーナのオリーブオイルにサルディーニャのボッタルガ(からすみ
パウダー)、中部じゃないけどリグーリアのタジャスカ産オリーブなど
きっとイタリア人もびっくりのいいとこ取りかと…。
基本的に中部イタリアはクリームなどを使わず素材とオリーブオイルを
使ったシンプルな料理が多いようですね。
生ハム類、豆の煮込みやステーキ、兎やカエル他ジビエを食べたり、手打ち
パスタや野菜のオイル漬けなど素朴な感じ。
もちろん海沿いはまた違うでしょうけど、次回南イタリアの方がトマトx魚介
など夏に向けて美味しそうなメニューが並びそうです。
コッパやサラミ、ラルド系はイータリーでいろいろ聞きながら選びました。
ちょっと写真がなくて…(汗)
オリーブとカルチョーフィーの瓶も撮っておけば良かったです。
●生ハム、サラミ類盛り合わせ
●カルチョーフィオイル漬け
●タジャスカ産オリーブ
●グリッシーニ、フォカッチャ
●パルミジャーノレッジャーノ、カッジョカヴァッロチーズ
●パルマ産生ハムサラダ
生ハムの下にはワインビネガーとオリーブオイル、塩でシンプルに和えた
野菜をたっぷり。
上にマッシュルームスライスをトッピングしてEXVオリーブオイルを回し掛けました。
●ズッキーニと茄子グリルのオイル漬け
これは簡単で文句無しに美味しい。
トマト、エリンギ、カボチャ、パプリカなどもおすすめです。
仕上げに上質のバルサミコ酢をかけて。
●白いんげん豆のボッタルガ和え
ボッタルガはパスタでもいいのですが、ただでさえ粉ものが多いので…、
豆にしました、ちょっと崩れ気味。
オリーブオリルももちろんたっぷり加えます、このボッタルガはあんまり
塩気がなかったです。
●そら豆とペコリーノロマーノチーズのブルスケッタ
この取り合わせも定番のようですが、以前ピノサリーチェで食べて美味しかったので。
チンしたそら豆を半潰しにして、スライスしたチーズと一緒に軽く焼いた
パンにのせオリーブオイルをたっぷり、それだけ!
●キハダマグロのタルタル
こちらは叩いた魚は塩x胡椒xウスターソース、バルサミコなどで味をつけ
冷やしておき、セロリ、赤玉葱、ピクルス、マスタード、ドライトマト…など
の薬味を(らっきょうでもオリーブでもあるもので)刻んでオリーブオイル
で和えておき、食べる時に混ぜて、セルクル型で盛り付けます。
魚と同量くらいの野菜が入っています、クラッカーや薄切りのパンにのせてどうぞ。
鯵やサーモン、もちろん牛肉で作ってもOK。
●トリュフ風味のミニブリック
例の玉子とろり画像がありませんが…(汗
ふんわりトリュフオイルが香りました。
揚げたのはピュアオリーブオイル。(EXVと精製ブレンド)
●リコッタチーズとほうれん草のラビオリ
こちらは茹でてからセージバターを絡め、パルミジャーノレッジャーノを削って。
ちょっとイビツな形もございますが…。
●アマトリチャーナ
ローマの名物パスタ、ですがそう言えば外であんまり注文したことないかも。
ちょっと懐かし系な雰囲気のパスタ。
パンチェッタに玉葱、トマトソース、チーズですが濃いめを意識しました。
厚切りのパンチェッタをこんがり焼き、ニンニク、串切りの玉葱、鷹の爪、
トマトソースにチーズはペコリーノロマーノとグラナパダーノの2種類、
最後に卵黄も2個。これは神楽坂しゅうごのレシピからヒントを得ました。
それでも量の割りにチーズ少なめだったかもしれません。
オリーブオイルやチーズの量って意識しつつも無意識に控えめ傾向にある日本人。
使う時はどどーんと使う方が美味しいです。
特にパスタ類のオリーブオイルと、リゾットのチーズは覚悟して!(笑)
た~っぷり使いましょう、それでもあっちから見たら少ないよ~ってくらいかと。
太めのパスタはブカティーニという中心に穴があいているもの。
イタリア中部やローマ周辺でよく食べられるそうですが、シチリア発祥なんですね。
以前シチリア料理店で鰯とフェンネル、レーズン、松の実のソースでいただき
ましたが定番だそう、すごく美味しかったですよ~。
重めソースにもしっかり絡みます。
アマトリチャーナは言うなれば男子が好きそうな!濃厚がっつり系トマトソースです。
さて、まだパスタいけるようなら後でペンネ・アラビアータでも作るとして…。
●鹿入りラグーのラザーニャ
今回のメニューの中では一番重赤ワインに太刀打ちできそうな味。
好評で何より、手打ちパスタをのばした甲斐がありました。
やっぱりフレンチじゃないのでフルボディというよりそこそこの赤や
白に合うメニューがどうしても多くなるので、ラグー系は必須ですね。
●サルティンボッカ
仔牛は柔らかでほとんど脂もなく、生ハムの塩気でいただきます。
叩きのばした薄いお肉なのですぐ焼けます。
ソースはバターと白ワイン、ローマはレモンを絞ることも多いようですが、
赤ワインが多かったのでバルサミコを少し煮詰めて濃い目ソースにしました。
豚肉で試作した時も美味しかったので、普段のごはんにもっと登場しても
いいメニューだと思いました。重すぎずワインによく合います。
●生ソーセージと塩豚、豆とキャベツの煮込み
こんがり焼いたソーセージと塩豚を、柔らかく煮た色とりどりのウンブリアの
ミックスビーンズとキャベツとあわせ軽く煮ました。
仕上げに生のグリーンピースもたっぷり。甘みが出ますね。
普段の夕食、これにパンとワインで十分な気がします…。
サンプルのオリーブオイルや当店で扱っているもののテイスティングもして
いただき、今後の仕入れの参考に…。
すっきり軽やかクリアなものが多い北に比べ中部は個性的なものが多いです。
ほろ苦かったりピリッとしたり、もちろん地方で違いますがお肉や豆、チーズ
などに掛けて負けないものも多いですね。
ちゃんとしたオイルを使うだけで、おうちイタリアンも相当美味しくできます!
むしろお店よりいいオイルとワインを安く楽しめるはず。
シンプルな料理こそ、極上調味料としてのオイル使いをおすすめします。
なんと言っても威力が全然違いますよ~。
さすがに今回のデザート(と言ってもフルーツですが)にはオイルは
掛けませんでした(笑
オリーブオイルラヴァーとしては、作るのも食べるのも大好きなイタリアン、
皆でわいわい楽しい夜でした!結局ワインは何本空いたんでしょうね…。
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