何が至福って、美味しいものを食べて、飲んで、そのまま眠れること。
ダイエットしなきゃ、の記事の後になんですが…たまには自分にご褒美、
ということで至福の旅、オーベルジュへ。
arcana izu(アルカナイズ)
緑が一面に見渡せる気持ち良いお部屋でチェックイン。
用事は何でもバトラーさんへ。
CDやプロジェクターで見るDVDはレンタルできますがTVはありません。
鳥の囀りや川のせせらぎが気持ちいいのです。
ディナーまでは、各部屋のテラスにある露天風呂へ。
スパ・トリートメントもお部屋で受けられますよ。
日が落ちて、ディナーはゲスト専用ダイニングLumiereへ。
こちらも高い天井に一面総ガラスが素晴らしいオープンキッチン。
カウンターでいただけるフレンチです。
暗くてとても雰囲気がいいのですが、私のカメラでは限界があり…。
お店内の模様などはHPにてどうぞ。
到着後からシャンパンを飲んでいたので、白ワインからお願いしました。
せっかくなので、お料理にあわせてソムリエの方に1杯ずつチョイスしていただいて。
いただいたのは、arcanaの名の通り「神秘」のコースです。
まずは海と畑のスープということで、レモン、ウニ、甘エビ、海葡萄がよく
冷やされた厚いガラス器で。
何個か出る自家製パンのお供にはトマトソース、これは珍しいですね。
爽やかなものから、ちょっと甘めのリースリングに変わったところで、
こってり系の前菜が。
柔らかな穴子とフォアグラ、サマートリュフ、甘いソースはポート酒。
フレッシュポルチーニの香りも濃厚。
これはお酒飲まない人にはちょっと辛いかも?私は好きですけど。
こちらは楽しみにしていたサラダ。
なんと食感、香り、味わいが60種類!家ではとても無理です~。
野菜それぞれに、乾燥したり、煮たり、焼いたり…の調理法をほどこして、
マリネだったりドレッシングや違うソースで味をつけたものがぎっしり。
稚鮎のフリットと蕩けるマグロが埋まっています。
これは…?あ、これはビーツ、など小さな野菜を噛んでは感じる、考えるのが楽しい一皿。
小さく薄くても存在感を放つ野菜、美味しいです。
食べ終わったお皿の底はガラスが嵌め込まれていて、その下には土と葉が。
次はオマール海老。水玉のソースが美しい。
ぷりっとした身には濃厚な海老味噌のソース、奥のエスプーマで仕上げたビスクの
泡ムースと交互に!たまりません…。
四角い敷物はレタスのジュレ、これは不思議です。
ふわっとしたオコゼに地蛤。
鮑を詰めたズッキーニの花には肝のソースとウイキョウ。大人の一皿。
メインの前に相当お腹いっぱいかも…。
私は仔鳩、「潰したフォアグラのチャツネ/お口直しに無花果の飴を添えて」
というのがとても気になって。
スモークされて皮が芳ばしいけど中はしっとりの鳩、艶々の無花果が美味しいです。
連れは山葵の葉で巻いてある伊豆牛。
供されるワインもどれも美味しくて満足、ちょっと飲みすぎですけど…。
お腹は苦しい…です。
「デザートは、蛍が見えるかもしれないお席で」と案内され、裏の小川サイドに。
エメラルドグリーンに光る蛍!飛んでいましたー。
玉蜀黍の泡をかけたアイスクリームで口直し。
マンゴーとライム、ヨーグルトのスフレケーキは酸味が強いです。
最後の最後、の1口ティラミスと山椒のグラニテが印象に残る美味しさでした。
シメにさっぱり山椒のグラニテ、これはいいですね。
たっぷり2時間半の晩餐後は、また温泉へ。
暗い中、また蛍が飛び込んできたりして、ちょうど良い時期でした。
朝起きると下の川が濁流に。でも晴れています。
全く気づかなかったのですが、夜中は豪雨だったそうです。
朝から温泉へ。鳥が一羽、様子を伺いながらちらちら来るので気になって、
壁の横に耳をすますとピヨピヨと声が。
手を伸ばしてカメラを向けると!撮れました(笑
向かいの木で親鳥が心配そうに見ているので手は出しませんけど。
とことん贅沢に、朝食はお部屋で。
自家製ジャムやハム、ジュース、蜂蜜、パンケーキ、ガスパチョ、
サラダ、などが少しずついろいろ楽しめます。
チェックアウトが13時!と素晴らしい。朝食の最終時間は11時です。
温泉、美味しいもの、ベッド、本、音楽…。
ここに長居したら廃人になりそうです(笑
紅葉の季節も良さそう、アルカナイズ、素敵なお宿でした。
P.S.さり気なく文庫本が部屋に置いてあってめくり始めると、このオーベルジュに
泊まりに来た女性の話でした。
原田マハさん/「旅をあきらめた友と、その母への手紙」