菜の花オイルワークショップへ

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思ったより寒くないかも、と信濃大町駅に降り立って思いました。

長野県松本から一時間、安曇野の先、北アルプス線の大町市へ行ってきました。

そう言うと現地の方は「いやー今日は寒いですよ」と仰いますが、寒さの質が

東京よりいい感じです。水も空気もいいし。

何しに来たかというと、NPO地域づくり工房さんのワークショップ。

菜種オイルソムリエ研究会に油の話と菜種オイルを使った料理実習の講師と

してお招きいただきました。

着いた足で工房の太谷さんと地元のスーパーへ。

食材を選びながらその場でメニュー決めをしました。

25人分の食材をお買い物。菜種の風味と合うものを選んでみました。

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翌日9時から大町公民館分室の調理室で準備。

皆さんエプロンをつけて続々集まってきました。

菜種油生産関係者の方、地元、近郊の方から三重県伊賀市からいらした方、

報道関係、また東京ガス環境部の方々など地産の菜種油をどう生かしていくか、

またこういった活動に興味のある方が集まりました。

1時間弱、油の基本的なこと、知っておいてほしいこと、種類や保存方法、

思い込みがちな間違いなどをお話しさせていただきました。

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その後は簡単クッキングタイム。5人1グループで3品ですが、皆さんなかなかの手つき。

主婦や栄養士の方、中にはペンション経営者や蕎麦屋店主様もいらして!

なるほどあっという間に出来上がりました。

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メニューは以下3品:

●蕎麦の菜種オイルソース

茹でた乾麺を熱々のまま麺つゆと菜種油でがーっと和えるだけ。

ちょっと残った蕎麦湯とオイルが乳化してとろみのあるソースになります。

七味唐辛子x葱などをお好みで掛けて。

蕎麦パスタやうどんでもOK。

●野菜と揚げのとろみ煮

白菜、ほうれん草、しめじ、地元の揚げを菜種油でしっかり炒めてから

白出汁でことこと煮ます。

柔らかくなったら片栗粉でとろみをつけ、おろし生姜をたっぷり加えて出来上がり。

一度芳ばしいオイルで炒めて煮ることでコクが増します。

ちょっと菜種の香りが奥にいってふんわり香るやさしい味。

※時短で仕上げる時は、白菜を切ってから塩を振りレンジで

 しんなりさせてから炒めるといいです

●菜の花と豚しゃぶの菜種味噌ドレッシング

沸騰させた湯で菜の花を茹で、その後少し火を落として豚をしゃぶしゃぶに。

温かいままお皿に盛り付けドレッシングを掛けます。

味噌x砂糖x酢を同量ずつ、そこに粒マスタードを少し加え、とろりと

なるまで菜種油を加え混ぜるだけ。

菜種と親戚のマスタード、また味噌の風味もよくあいます。

菜の花と豚肉と相性抜群。

卵やマヨネーズを加えてアレンジしても。

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お味もなかなか好評でよかったです。こちらの菜種油はものすごく濃く強い

タイプなので少量でかなり威力があります。

少しのばす、薄める発想で使うのもいい感じ。

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ランチ後はいろいろな種類の油のテイスティング。

なかなか無い機会で皆さんすごく楽しんでいただいたようです。

同じ原料でも搾り方やその後の処理の仕方で全然味や風味、色が違うことも

体験できたと思います。

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片付け後は「菜種油生産現場を知ろう」ということで生産者さんの苦労話、

実際の生産過程などにつきお話いただき、これは私も非常に勉強になりました。

元々スキー場を開墾し蕎麦を植えていたところ、4、50年前の種が発芽して

菜の花が咲いたそうで、それから研究、栽培をはじめられたとのこと。

蕎麦と菜種を攪拌して同時に撒き!違う時期に収穫するという方法を確立しました。

ただこれは海抜などちょうどよい環境だからできたことで、どの地域でも

できる方法ではないそうです。

季節により同じ畑に真っ白な蕎麦の花が咲く時期と、一面黄色に菜の花

が咲く時期、雪に覆われる時期がある美しい美麻(みあさ)の畑で無農薬・

有機肥料で育てられています。

油は受注生産制、種を貯蔵し注文を受けてから焙煎、小さな圧搾機で搾り

3度ろ過します。

まだまだ努力に見合う儲けは出ません、今後どういった方法で広めるか、

アピールしていくかなど全員で考えます。

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実際に味わい、作り手の苦労を聞いたからこそ出る意見がたくさん!

地産地消や食育、また地域外への発信方法、イベントや販売方法などについて

一人ひとりの熱い想いが交換されました。

たっぷり10時から3時でも時間が足りないくらいでしたが、とても

いいワークショップだったと思います。

せっかくなので電車に乗る前、お願いして畑と搾油所を見せていただきました。

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ここが一面菜の花畑(兼蕎麦)!

え?ここを案内してくださるんですか? この車で!

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人生初雪上車!ちょっとサファリな気分…。

きゃぁーってくらいの急斜面を上ったり下りたり、ちょっと冷や汗の出るドライブ。

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この下が菜の花なんですね…。

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案内してくださった菜の花農業生産組合副組合長の種山さんは手打ち蕎麦

美郷(みさと)と売店もされています。

今回お蕎麦いただく時間がなかったわーと静かに悶えていたところ、

蕎麦粉のお焼きを出してくださいました!

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わー、ありがとう種山さん。型で薄く焼かれたクレープよりちょい厚めの

蕎麦生地に蕎麦味噌。しっとり美味しい。粉買って帰ります。

「そばおどかし」という蕎麦焼酎も造ってらっしゃるんですって。

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鍵を持って搾油所へ。

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あーこれで焙煎して、搾るんですね。少量ずつ手間も掛かりますね。

搾り粕は肥料や信州黄金しゃもの餌になるそうです。

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濃し袋で自然ろ過。瓶詰めまで3回繰り返します。

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それでもこの濃い色!香りも味も強いです。

美麻高原 菜の花オイルは以下にご注文ください。

菜の花ステーション/NPO地域づくり工房内

1本 940円

3本セット 2,820円(箱代込)

ご購入は、TEL&FAX (0261)22-7601

もしくは、 npo@omachi.org  まで。

菜の花ブログ/地域づくり工房

と言うわけで傘木さん、種山さん、スタッフの皆様、ご参加いただいた皆様、

ありがとうございました。

大町グルメは明日に続きます。

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昔は美術品、今は油売ってます。
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